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LUMINE meets ART PROJECT

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2025.05.01LUMINE meets ART

meets ART story #14

  • #INTERVIEW

ポジもネガも区別なく感情をありのままに。
Nikki Yamaguchiがストレートに描く自由な色とかたち

かつては子役、女優、レポーターとして活躍し、結婚後、28歳でシンガポールに移住してからは7児の母に。3年ほど前、40代を控えたころからアーティストとして本格的に活動開始。この経歴からもNikki Yamaguchiさんのパワフルさを想像できるだろう。作品を目の当たりにすると、眩しいほどカラフルでどこまでも自由で、なんだか元気が湧いてくる。

幼少期からヒマさえあれば落書きしていたというNikkiさん。思い浮かんだものを感じたままに描くのが大好きだったそう。

「小学校の図工の時間にニワトリの脚を10本描いたら、先生が『描き直せ』って。『みんなと一緒が正しいなんて、おかしい!』と反発心を抱いたのを覚えています」

自然体の自分を出せる仕事がしたいと、女優からレポーターに転身。『世界ふしぎ発見!』『世界ウルルン滞在記』などの番組で僻地に飛び込む姿が注目を浴びた。海外移住への憧れが強く、一時はミクロネシアのヤップ島でダイビングをしながら暮らしたことも。

「チャレンジ精神が旺盛なんです。シンガポール移住も流れに乗って即決したし、子育ても『まだまだ頑張れる!』と思っているうちに気づけば7人(笑)。40代はどう楽しもうかと考えたときに、絵を描くことを仕事にしたい、と。実は、子どものころからいつかそんな日が来る予感はしていました」

作品の色彩もモチーフもさまざま。何を描くか決めずにペンを持ち、心の奥にあるものをそのまま素直に、ピュアに表現すると、おのずと作品になっていく。

「誰しも心の中の芯の部分は真っ白だけど、いろんな感情や思いを抱くたびに、カラフルな色が生まれていく。私はそんなふうに思っています。ポジティブもネガティブも混在する内側のリアルな色の世界をそのまま出すことで、個性は一人ひとり違っても心はつながれること、この世界はたくさんの個性が集まる共同体なのだということを伝えていけたら」

2022年にはシンガポールの「UOB ペインティング・オブ・ザ・イヤー」を受賞。24年4~8月には、ルミネシンガポールで作品を展示した。

「人生は本当の『自分らしさ』を見つける旅。私の絵が必要な人に届き、思い込みを外すきっかけになればうれしいです」

作品イメージ

最近の作品とともに。

作品イメージ

ウサギの耳がたくさん生えているなど、目に見えるかたちにとらわれない表現が観る人の心を惹きつける。

作品イメージ

2024年4~8月にルミネシンガポールで作品を展示。Nikkiさん曰く「足フェチ」で、「この作品は、一歩一歩感じながら生きていく、という強さを込めた大好きな絵です」。

Place: between the arts gallery Hair & make up: Miwa Ogura Text: Kaori Shimura Photo: Ikuko Hirose(上、中) Design: Satoko Miyakoshi Edit: Sayuri Kobayashi Planning: AERA AD section

※本記事は2024年7月22日に『AERA』に掲載された記事を再編集しております。
※情報は記事公開時点のもので、変更になることがございます。

  • LUMINE meets ART PROJECT

    LUMINE meets ART PROJECT
    アートと人々の未来の地図を描くプロジェクト。
    お客さまの日々の生活を豊かにする「アートのある毎日」を提案。
    ルミネ館内における展示や、暮らしに取り入れやすい作品を揃えたアートフェアの開催など、アートとの自由な出合いの場を創出します。