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わたしには、友達と、知らない友達がいる。

2025.05.08

日常のなかの心ある行動は誰かの力になり、その力が混じり合って世界は進んでいける。夏の太陽が降り注ぐ砂浜を舞台に、“小さなヒーロー”を描いたルミネの夏のシーズンビジュアルができました。

ささやかなアクションが世界を変える

コロナ禍から解放されたことで、日常のなかに高揚感を求めるムードが高まっている昨今。一方で、私たちの身の回りには解決すべき社会課題もあふれています。
不安はあるけれど、ポジティブマインドで自ら幸せを引き寄せたい。いろいろな課題に対しても、受け身にならずスマートに楽しみながら取り組んでいきたい。そのために、異なる価値をかけあわせて新しいものをどんどんつくり出していく“ハイブリッド”が気分です。
そんな背景のもとで生まれたシーズンビジュアルのテーマは、春に引き続き「HYBRID SWITCHING- ハイブリッドを楽しもう」。ネガティブにならず、なにに対してもハッピーに取り組んでいこうという思いが込められています。

さまざまな課題を前に、世界はまた大きく動こうとしています。その原動力となるのは、スーパーヒーローの活躍ではなく、日常のなかでつむぎ出される小さな「心ある行動」。今回のビジュアルでは、砂浜を散歩する女性がうたた寝をしている人を見かけ、パラソルで影をつくってあげるシーンが描かれています。相手が知らない誰かであったとしても、ちょっとした心遣いをすることでお互いがうれしくなる。そんなアクションは、世界を少しずつ変えていきます。

また「わたしには、友達と、知らない友達がいる。」というコピーには、身近な友達ではない人に対しても、一歩踏み出して寄り添うことでささやかな関係性を築くことができ、それが世界を広げていくことにもつながる、そんなメッセージが感じられます。

和やかに進められた撮影

撮影はオーストラリアのノースシドニーで行われました。“小さなヒーロー”を演じたのは、春と同じく女優の中西希亜良さんです。はじめは少し緊張していた中西さんでしたが、撮影時間の前にスタッフたちと交流を深め、本番を迎えるころにはリラックスした表情に。砂が柔らかくパラソルが刺さりにくかったり、なかなか雲が晴れなかったりしながらも、チームワークを発揮して終始和やかなムードで進められました。

また、センスや存在感は感じさせながらも、中西さんの等身大のドラマ性を表現する衣装もポイント。パラソルをかけるという「心ある行動」を際立てています。
ネガティブな社会課題に飲み込まれず、ポジティブマインドを意識してみる。勇気を出して一歩踏み出し、誰かのために小さなアクションを起こしてみる。そうすることで、自分のまわりから少しずついい環境をつくっていけるはずです。
近づきつつある夏の陽気と相まって、今回のビジュアルが気持ちを上向きにしてくれそうです。


COMMENT
尾形真理子さん/クリエイティブディレクター、コピーライター

昼下がりの夏の浜辺で、ビーチパラソルをさしている女性。
文字で読むと「日傘のようにさす姿」が目に浮かぶのではないでしょうか。
だけど写真の彼女は、パラソルの肢を砂浜にぶっ刺しています。笑
お昼寝しているうちに、パラソルが作る影からはみ出てしまったおじさんのために。
・・・という隠れた設定がこの1枚にはあるのですが、それはさておき。
なんでもない夏のひとこまの、楽しそうでやさしい空気感が、街ゆく人に伝播していく。
そんなクリエイティブになることを願いながら作りました。


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Creative Director/Copywriter:Mariko Ogata
Art Director/Designer:Ken Okamuro
Photographer:Masahiro Shoda
Cast:Kiara Nakanishi
Stylist:Lee Yasuka
Hair/Make up:Danielle Butcher
Coordinator:Tony Fry
Producer/Director:Takashi Aso


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